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2025.09.26

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トヨタ式リーダーに求められる2つの知識と3つの技能とは?

トヨタ式リーダーに求められる2つの知識と3つの技能とは?

山本 昭則

監修者

山本 昭則

OJTソリューションズで、お客様の改善活動と人材育成をサポートするエグゼクティブトレーナーをしています。トヨタ自動車のプレスにて39年の現場経験を経て、OJTソリューションズに入社しました。改善活動には時に大変な場面もあります。それを乗り越える笑顔、会話を特に大事にしています。休日は趣味の山小屋づくりで精神統一をし、日々の仕事の英気を養っています。

リーダーやリーダーを育成する立場にある方々は、「部下が思うように動いてくれない」「次期リーダー候補に何を教えれば良いのか分からない」といった悩みを抱えていることが多いのではないでしょうか。

本記事では、トヨタのリーダーシップのノウハウに基づいて、リーダーに必要な「2つの知識」と「3つの技能」について詳しく解説します。

トヨタにおけるリーダー像

一般的にリーダーというと、部下との関係だけを想像しがちですが、自身の上司との縦の関係や他部署のリーダーとの横の関係も必要です。人望を発揮し、より深い人間関係を築くことが大切になります。この時に、リーダーに求められるベースとなるのは、部下や周囲から「この人についていきたい」「この人のためなら」と思わせる「人間力」です。

この人間力を高めるために、具体的に身につけるべき「2つの知識」と「3つの技能」があります。以下で紹介します。

リーダーに求められる「2つの知識」

リーダーが備えるべき知識は、仕事の知識と職責の知識の2つです。それぞれ解説します。

仕事の知識

「仕事の知識」とは、自身の職場の仕事はもちろんのこと、関連部署の仕事についても精通していることを指します。単に作業手順を知っているだけでなく、その仕事が持つ役割や意義を含めて理解することが重要です。

つまり、自分の職場だけを見るのではなく、「全体の中で自分の職場がどうあるべきか」を俯瞰的に捉える視点が求められます。全体を把握することで、他部署との横のつながりも生まれてきます。

職責の知識

「職責の知識」とは、リーダーの役割に応じた規則やルールを身につけることです。具体的には、会社規定や就業時間に関するルールなどが該当します。例えば、無許可の残業や作業終了後に職場に不必要に残っている部下に対しては注意をしなければなりません。

また、職場内で発生する様々な問題に対し、自身で対処できるものなのか、あるいは上司に報告して判断を仰ぐべきものなのかを、報告する時間軸と合わせて知っておく必要があります。特に緊急を要する災害発生時などは、事前に報告ルートや役割分担を決めておくことが不可欠です。

リーダーに求められる「3つの技能」

知識だけでなく、実践的な技能もリーダーには不可欠です。身に着けるべき3つの技能をそれぞれ紹介します。

教える技能

「教える技能」は、部下を育成する上で非常に重要です。トヨタには、新人や未経験者が早く仕事を覚え、職場に慣れてもらうために「TJI(Toyota Job Instruction)」と呼ばれる仕事の教え方のマニュアルがあります。

また、昇格前に行われる「階層別教育」というリーダー育成の機会もあり、社内の二階層上にあたる上司が講師を務めます。この研修は、学校の教科書のような指導マニュアルに基づいて行われるものではなく、アドバイザー自身の経験に基づいた実践的な研修となっています。大きな目的としては、昇格後の職位に対する意識・能力の向上であり、そのようななかで「教える技能」を含めたリーダーとしての要件を習得してもらいます。

人と接する技能

「人と接する技能」とは、明るく働きやすい職場を作り、働く人々が生き生きと働き、良い人間関係を築けるように職場環境を整える力を指します。

そのためには、メンバーとのコミュニケーションが重要であり、個々人の性格や特性を理解することが不可欠です。挨拶はもちろんのこと、人付き合いが苦手な人に対しても、メンバー全員の人間性を尊重し、公平に接することが大切です。これにより職場の人間関係が築かれ、メンバーの些細な言動の変化から問題の発生を未然に防ぐことも可能になります。

改善する技能

「改善する技能」とは、あるべき姿を実現するために様々な工夫を行い、自分を含め周囲の人たちの仕事が楽に、そしてやりやすくなるようにする力のことです。

改善においては、一度標準化した内容であっても「もっと良い方法はないか」「さらに改善できないか」と常に最適を追求することが重要です。リーダーは成功体験に満足することなく、自ら率先してメンバーと共に改善を進めていくことが求められます。

まとめ:理想のリーダーへの道

リーダーには、部下との信頼関係、上司との連携、他部署のリーダーとの横のつながりといった、多様な人間関係が求められます。そして、その根底には「この人となら一緒に目標を達成できる」と思わせる「人間力」が不可欠です。

今回ご紹介した「2つの知識(仕事の知識・職責の知識)」と「3つの技能(教える技能・人を扱う技能・改善する技能)」を習得することで、リーダーとしての「人間力」を高めることができます。理想のリーダー像をイメージして一歩ずつ実践してみてください。

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